SNPによる遺伝型判別

本サービスは、一塩基多型(Single Nucleotide Polymorphism、SNPと略される)と呼ばれる遺伝的変異を複数検出することで、種レベルよりも更に細かい品種や個体識別などを行います。

特徴

  • SNP情報が無い場合でも、SNPタイピングから行い判別用のSNPデータベースを作成します
  • 実験目的やご要望に応じて判別用SNPマーカーを作成します

ご依頼の流れ

  1. 研究や実験目的をヒアリングさせて頂き、実験計画とお見積りを提出します
  2. ご依頼者様より判別対象サンプルとデータベース作成用の標準サンプルをお送り頂きます
  3. SNPタイピングを行い(MIG-seq法などを使用)、判別用SNPデータベースを作成します
  4. 対象とするSNPを含む領域のプライマーを設計します。お客様の要望に応じて判別用SNPマーカーを作成します
  5. 作成したプライマーを使いシーケンスを行うことで遺伝型を判別します。(もしくはSNPマーカーを用います)

ご注意

  • 判別対象とする母集団の範囲を決めて頂く必要があります。またSNPデータベースの作成には、実験目的に応じて一定数の標準品が必要になります
  • 品種や個体を統計的に推測するため、結果を100%保証するものではありません
  • ヒトのサンプル、病原性のあるサンプルは受け入れておりません
  • 研究・開発目的でのご利用をお願いします

具体例

  • 生物の個体識別、品種鑑定、集団の遺伝型判別

SNPマーカー作成

一塩基多型の違いを検出するSNPマーカーを作成します。有効なSNPマーカーの作成にはターゲットとする3’末端の塩基やミスマッチ塩基の選択、アニーリング温度、酵素の選択など様々な変数があるため、見通しを持って作成に取り組む必要があります。また、セオリー通りに作成したとしても、適したプライマーが得られるかは確実ではありません。

弊社独自のノウハウにより、効果的なSNPマーカーを作成します。

参考:Liu, J., Huang, S., Sun, M., Liu, S., Liu, Y., Wang, W., Zhang, X., Wang, H., & Hua, W. (2020). An improved allele-specific PCR primer design method for SNP marker analysis and its application. Journal of Genetic Analyses, 35(6), 1123-1132. https://doi.org/10.1016/j.jga.2020.07.004

用途

  • 品種鑑定、SNPを利用した育種など

 

系統樹作成

DNA種判別試験等で得られた塩基配列データを用いて系統樹を作成します。生物の遺伝的な多様性の解明、種の進化の理解に活用することができます。公共のデータベースから塩基配列情報を参照して作成することも可能です。